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周防大島.com 今回はリニューアルオープンしたばかりのなぎさ水族館にお邪魔して、飼育専門員である佐々木克明さんにお話を伺います。 佐々木さん リニューアルしたばかりでバタバタしてましてすみませんねぇ。 2階から水槽を降ろしたりで大変でした。 周防大島.com こちらこそお忙しいのに申し訳ございません。 以前は2階にも水槽を設置されていましたが、今回のリニューアルに伴い全ての水槽を1階に設置されたそうですね。 佐々木さん 水槽を1階に移したことで管理運営がスムーズになりましたし、なによりお客様にとって見易い環境が整ったように思います。 入り口の近くでたくさんの魚達がお客様をお出迎えする訳ですから。 周防大島.com 佐々木さんの仰る通り非常に見易くなりましたね。 瀬戸内の身近な魚が揃ってお出迎えといった感じで・・・あれ?このオニオコゼは色が違いますね。 佐々木さん あぁ、オレンジ色の個体ですね。 稀にこのような色違いの個体が採取されるのですが、近くの漁師さんが「珍しいのが獲れたでぇ」と持ってきてくれちゃったんですよ。 周防大島.com へぇ、漁師さんが持ってきてくださったんですか! 佐々木さん うちは自給自足ですから(笑)。 でもねぇ、こんな地域密着型の水族館があってもいいと思うんですよ。 自分達の暮らしている地域の近海にはこんな魚が棲んどるちゅうのを知るうえでも。 僕は地元の方々に獲って頂いた魚を展示・研究して地域に還元する現在の方針は、水族館としてひとつの理想じゃないかと思います。 周防大島.com なぎさ水族館は佐々木さんの想いが様々な形で具現化されていますが、名物施設である「タッチングプール」はその顕著な例であるよう思います。 佐々木さん 海で遊ばなくなった今の子供たちにとって、まず生き物と触れ合うことが大切だと思うんですよ。 タッチングプールはそんな子供たちが身近に海を体験できる施設として作ったんです。 プールの中でお子さん達が目を輝かせながら生き物に触れる姿を見るのはホンマに嬉しいですいね。 中にはワルサ(悪戯)をする子もおって、プールの中におるクラゲをちぎったりヤドカリの足をもいだりする子もおります。 でもね、それも必要なことじゃと思います。 自分の手が生き物を傷つけたり命を奪うことで心に傷を負う・・・そんな体験を通して初めて自然や命の大切さが分かるんです。 僕らが子供の頃はそうじゃったでしょう。 周防大島.com そうですね、私達が子供の頃は自然の中で多くのことを教わったように記憶しています。 ウチにも息子が二人いますが機会がある毎に自然に触れさせたいと思います。 佐々木さん 周防大島近海の豊かな自然に感謝するとともに、折角の恩恵に触れる機会を増やして欲しいと願ってます。 なぎさ水族館は地域の海にこだわる水族館として、アジやメバルにヒトデやクラゲなど身近な生物を主役として頑張っていければと思っとりますんで・・・いつでも遊びにいらしてくださいね。 編集後記: 秋吉台のある山口県秋芳町の出身である佐々木さんは一日中川遊びに興じる幼少期を過ごされ、山口大学で はチョウの生態研究にのめり込み、就職した江の島水族館ではアシカのショーマン、オホーツク海でアザラシの世話をした日々を経て、今は周防大島の東端・伊保田にあるなぎさ水族館で水槽の裏側に回り、瀬戸内の生き物を黙々と見守られています。 周防大島らしさとは・・・なぎさ水族館のような施設、そして佐々木さんのような方によって作り上げられていくのかと思った次第です。 |
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