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■会社員時代編・第7章 ・・・ 決断

物事にはタイミングというものがある。
年齢、担当業務の転換期、社宅の移転、そして周防大島の広域合併・・・周防大島にUターン(厳密にはJターン)して起業するには絶好のタイミングであり、逆にこのタイミングを逃しては機会を逸するであろう。
次の機会は5年後、はたまた10年後かもしれない。
仮にその機会が1年後だとしても状況は大きく変わっているであろう。
今まさに決断を迫られている訳である。

自分自身の起業に対する気持ちを整理してみる。

When(いつ)
遅くとも30代前半には起業に踏み切りたいという希望に、前述したタイミングが加味されればまさに今ということになる。
会社という組織に10年以上在籍させてもらい、甘酸を舐めたと言えるほどでもないがサラリーマンというものをある程度は理解できたつもりである。
自分の求めるものはやはり会社業務にはないことを悟ったが、今の自分があるのは会社(業務や人間関係等全てを含む)での経験よるものが大きい。
少し脱線するが組織に属するということは、自身の成長ためにも必要な経験であると思う。

Where(どこで)
都会の暮らしに不満はない。
むしろ二十代という人としての成長期を都会で過ごせたことは、個人的にはこの上ない財産となったが、その反面で都会は一生を過ごす場所でないということも悟った訳でもあり、10年という歳月は都会の良い面、悪い面を知るためには丁度良い期間であったと思う。
何より都会で暮らす地方出身者の気持ちを、身を持って知ることの出来た貴重な10年であった。
この10年があったからこそ周防大島の魅力を再認識できた訳であり、今後のフィールドとして周防大島を選択できたのだと思う。

What(何を)
都会で暮らす周防大島出身の人達の郷愁を満たすため、都会と周防大島をつなぐためのインターフェースの提供である。
有形・無形を問わず周防大島そのものを発信することで、常に郷里を身近に感じることが出来れば郷里を離れて暮らす人達にとってはベネフィットの高いサービスである。
また周防大島にはPR次第で全国区となる可能性を秘めた、数々の誇れるものが埋もれているという認識から、これらを掘り起こす作業にも魅力を感じる。
七転八倒の末、プロフェッショナルな仕事ができるようになれば、メシを食う程度の利益は後からついてくるに違いないという希望を持って業務に邁進していこうと腹を決めた。

Why(なぜ)
ありとあらゆるものが手に入る環境と思われた都会暮らしにおいて、唯一満足に手に入れることが出来ないも、埋めることができなかったものが郷愁であった。
この郷愁を埋めるためのサービスとして、都会と周防大島をつなぐインターフェースの提供という考えに至った。
また郷里の頑張りは出身者にとってこの上ない励みとなるであろうという思いから、過疎高齢化の一途をたどる周防大島を内部から盛り上げる一助になればという願いもあった。

Who(誰が)
10年間郷里を離れ都会で暮らした経験をもつ自分であれば、郷愁を満たす術を見出せるのではないかという可能性を信じての起業である。
資本も人脈もない自分としては、当然のことながら孤独な起業である。
責任も決断も実行も、全てをひとりで背負うことになる。
道のりは険しく決して生半可なものではないが、起業はあくまで自分のわがままによるものである。
しっかり地に足をつけ精進していきたい。

How(どのようにして)
リアルタイムに周防大島の情報を発信するための手段という観点から、インターネットによるwebサイトの運営によりサービスを実現する。
バーチャルな世界であるインターネットによるサービスは無機質なモノになりがちであるが、サイトを構築する様々なコンテンツに温もりがあれば、サイトを訪問くださる方々と心を通わせることも可能であると信じる。

いわゆる5W1Hで自問自答していくことで、起業に対しての決意は固まったようだ。
決断の時である。